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MESCOの鋳鋼はアートの世界に入った


 ある日、突然どでかい芸術という名の仕事が舞い込んだ。国際鉄鋼彫刻シンポ
ジウムYAHATA'87その目玉作品。本体高さ6メートル、幅4メートル、重量83トン、
作者は鉄鋼彫刻、世界の巨匠、フィリップキング。将に世界最大の鋳鋼芸術作品
である。オッチョッコチョイと言うか、怖いもの知らずの我々にとって今までの製作手
段の常識を打ち破られるような、乗るか反るかの短期(14日間)決戦であった。そん
な不安の中、スタッフが一丸となって必死の覚悟で作品に取り込んだそれは北九州
の意地、日本の意地でもあった。誰もやれなかった大型鋳鋼芸術に挑戦のチャンス
を得、我々としては鋳鋼屋の意地があった。

 作品と初対面の作者キング氏の口からベリーグッド!ワンダフォ!を連発した時我
々が最も報われた瞬間であった。
 この作品は北九州市八幡東区の国際通りと牡牛座通りの角、つまり新しく建った日
本国際研修協会(JICA)の建物の前に立っている。
 其の名前は「牡牛座の月」である。

 
国際鉄鋼彫刻シンポジウムYAHATA'87作品

sakusya.JPG (17712 バイト)

kojyo1.JPG (29932 バイト)

kojyo2.JPG (66856 バイト)

yahata_1.gif (40563 バイト)

作者:Mr.Phillip King

工場視察

製作中

JICAビル前(北九州市国際通り)